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蒲菖亭(あべの古書店主人)
蒲菖亭(あべの古書店主人)

2018年01月20日

TK

小室哲哉の件、思いのほか女性たちが手厳しい。
夫を介護する妻が浮気をしても擁護するのか、といった具合に。

俺はTKにもTKのつくる音楽にも関心はなかった。好きでも嫌いでもなく、ただ興味を持てなかった。
それでも普通に生活していればTKサウンドはいやおうなしに耳に入ってくるし、何かの事件で転落したことも知っていた。

数年前、ドミューンでTKのリアルタイムの演奏をみた。
ドミューンが企画した大規模な野外音楽イベントが台風の直撃で中止となり、出演する予定だったTKが、急遽自宅のスタジオから演奏をネット配信したのだった。
俺は若干イヂワルな気持ちでネット中継をみはじめた。
どん底に落ちたスーパーアーティストが何をみせてくれるのか、どう復活の一歩を踏み出すのか、それを確かめるつもりだった。
何人が目撃したのか。
数百人だったか、数千人だったか、あまり多くはなかったように記憶している。
TKは自室スタジオで、誰も観客のいない場所で鍵盤を壊すほどの演奏をたった一人で行った。
割れた鍵盤で指を切り、キーボードは血で汚れていた。
あの日、TKは「音楽」の秘密や奇蹟に最も近づいた人だった。
俺は『アマデウス』のモーツアルトを重ねた。
ずっとやれ、と思った。音楽産業なんかとはおさらばして、これからはずっと引きこもりのオタク道をすすめばいいじゃないか。
俺はあれを「始まり」だと思ったけれど、あそこがTKの「終点」だったのだろうか。

音楽に興味がなくなったとTKは言っているようだ。
絶体絶命の局面で、精神が砕けてしまう時に、音楽は何の支えにもならなかったのか?
それでいいのだろうか?
これでいいのだろうか?

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Posted by 蒲菖亭(あべの古書店主人) at 23:59 │音楽
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